病院での2回目の話し合いから帰宅後、私は不安で眠れませんでした。
そして泣けて仕方がなかった。
この子を自然に、自分の力で産みたい・・どうしてそんな簡単なことが叶わないのかと悲しくなりました。
そんなときに夫が、「もう一度探してみたら」と励ましてくれました。2002年12月29日のことです。
インターネットで自宅・自然出産を請け負ってくれそうなところへ片っ端から電話をかけました。
そして、何軒目か・・・・・・「自宅出産をしたいのですが、今妊娠8ヶ月です・・・・、そちらまでは高速で1時間です・・・」ともうこれまで何十回も繰り返してきた言葉を告げたそのとき「一度話をきかせて下さい」と言ってくれた、ただ一人の助産婦さん。
前田弘子さんとの出会いは一本の電話でした。
12月31日・・・・高速を時間を計りながら飛ばし、夫と初めて前田助産院「ら・く〜な」へ行った。
そのとき、今までためにためてきた胸のうちを泣きながら前田さんに訴えた。
「自然に産みたい」「自分の力で産みたい」「自分にはそれができる」んだと。
病院で感じた理不尽なことも全て吐き出した。
全てを話し終えて、「やってみましょう」という言葉が前田さんから出たときに、どれほど嬉しかったことでしょう!本当に泣けてしまった。このときほどうれしかったことはない。
この日、私は前田さんの計らいで、産まれたばかりの赤ちゃんを抱かせてもらっている。
マンションの一室で、やはり自宅出産をされたご家族のお部屋に行かせてもらって、産まれて数時間の赤ちゃんと対面した。
その小さくて、でもずっしりとしたいのちを腕に抱いたとき・・・もう涙が止まらなかった。
ああ・・ありがとう。そしてご家族の暖かかったこと。
お父さんが、誇らしげに、切ったばかりのへその緒をみせてくれた。
2002年12月31日、私はやっと信頼できる助産婦さんを自分の力で見つけだし、自宅出産への夢に近づいたのです。
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